着彩。今度こそ勝算が見えてきました。

猫フィギュアの着彩。テスト継続中です。が、今度こそようやく見えてきました。このところブログの更新ができませんでしたが、ずっとこの試行錯誤で余裕がありませんでした。
現在のところの結論としては、ベースをアクリル絵具、毛並みの表現を色鉛筆、という混合技にいきつきました。

通常のフィギュアやプラモデル等を塗装する際(エアブラシではなく筆塗りの場合)、アクリル絵具かエナメル塗料で着彩するケースが多く、その技術的情報は非常にたくさんあります。私も相当数youtubeも書籍も情報収集して調べこみましたが、なかなか良い情報にたどり着きませんでした。それは私の造形と決定的に違うのは、私の造形はフォルムにほとんどエッジがなく、なめらかな曲面が大半である、ということが着彩を非常に難しくしています。手のひらに乗るくらいのサイズではありますが、それでもフィギュアとしてはかなり広い曲面のため、筆致を残さずに筆塗りすることがものすごく難しいです。多くの情報はもっと小さい面積なので成立する手法が多く、自分の参考になる情報はほとんどない状況でした。
そこでアクリル絵具で微妙な色の変化を筆致を残さず塗るという方向ではなく、ベースになる色をアクリル絵具で塗り、微妙なトーンの変化やグラデーション的な表現は、よりコントロールしやすい色鉛筆という混合技にしてみました。
ただし色鉛筆にも大きな弱点があります。それは、あまり塗り重ねることができないというところです。地の素材が隠れる程度になると、その後は色鉛筆の上に色鉛筆を塗ることになるので、表面に食いつけなくてそれ以上塗り足すことができなくなります。特に問題になるのは、シマシマです。ベースの毛並みを描いた後で、濃度のあるシマを描こうとしても、色が乗りにくくなり、仕上がりがやや強引に塗った印象でフォルムに消化されない感じになります。
そこで今、行き着いたのは、シマシマを後から描くのではなく、シマ以外のパートと同じ次元で同時に進めることです。そうなるとシマの位置を初めから決めてかかる必要があります。そこで、そもそもネコのシマの規則性や、傾向をいくつもの写真を見ながら研究しました。そう見ると、だいたいシマシマの位置や流れには規則性があり、その規則性に対して個体ごとの多少の変化があることがわかりました。そして着彩の際には初めからシマシマの位置をほぼ決めて進めるように、シマの位置のメモを作りました。

シマシマの位置や流れの規則性をメモにしたもの。

これを見ながら位置や流れなどを現場合わせではなく、計画的に着彩していきました。
その結果「当面はこの方法でやってみても良さそうかな」と思えるセンになりつつあります。まだいくつかの課題はあるのですが、今までの18匹くらいのテストの中では、最も再現性がありそうな方法になってきているので、この方法でもう少しツメたいと思ってます。
今は「キジトラ」をづっと追及してきたので、これを一度仕上げて、次には「茶トラ白」を同じ手法で試してみたいと思ってます。