着彩手法のツメ検証中

着彩の手法について、ツメの検証中です。
写真の上は、以前に着彩したキジトラ。そして下は、同じキジトラに再度挑戦しているところですが、ベースのアクリル絵具を塗ったまでのところです。


着彩の手法については、大きな方向はだいたい見えたのですが、まだいくつか解決しなければならない点がありました。その1つが「ベース着彩」の方法です。ベース着彩とは、元のボディが真っ白な樹脂の色なので、そこにすべてを色鉛筆で色を乗せると重ねすぎてだんだん色が乗らなくなってしまいます。そこで仕上げにある程度近い色まで、しかも大きな面積を、アクリル絵具で塗っておき、その上に毛並みの表現として、あまり重ねすぎないレベルで色鉛筆を乗せていくための、土台になる色の面のことです。
そのベース着彩での課題とは、「色の境目」と「仕上げに対するベース色の加減」の2点。
「色の境目」は、黒ネコとか全身キジトラなどならば必要ないのですが、キジトラ+白とか、茶トラ+白などの場合、はっきりとした模様の境目があります。そこを絵具で塗り分ける場合、当然、絵具の境目もできます。しかし、その絵具の境目はあまりはっきりしてしまうと不自然になってしまうので、境界をややぼかすなど柔らかくしたいのがイメージです。その2色のボカシというのが、案外難しいもので、しかも細かい位置でも正確にぼかす必要があります。その試行錯誤をこの数日続けていました。そこでようやく目途がついてきたところです。詳しい説明をすると長ーい話になるので簡単に言うと、境界をうすーく着彩し、さらに後から水だけで少し溶かしてボケにする、という方法です。
そしてもうひとつの課題「仕上げに対するベース色の加減」については、仕上げの色に対し、ベースではかなり明るい色でとどめて、色鉛筆で濃度を上げていく、という方法がうまくいきそうな感触を得ました。
写真の上の以前仕上げたキジトラは、ベースの絵具で初めから仕上げに近い色を着彩したため、結果的に全体が渋め暗めな印象になったように思います。そこで今回、写真手前のもので再度、同じキジトラを着彩しようと思っているのですが、今、ベースまで塗ったところで、かなり明るい色にしています。それで色鉛筆で濃度もコントロールしながら調整すれば、以前の渋い感じではなく、もっときれいな仕上がりになるはず、と予想しています。
この写真手前のボディに、この後、色鉛筆で着彩し、キジトラを再度仕上げてみたいと思います。この方法が成功すれば、ネコフィギュアの着彩技法は、ひとまずかなり安定して、いろいろな柄を着彩できるようになると思います。