強力兵器シリーズ_サンドペーパー

造形活動の中では、常に「もっと良い方法ないかな」と考えながら作業しているため、道具、工具、技術も次々と進化します。もともと工具などが好きということもあり。さまざまな道具の中で、地味ながらも、ものすごく作業を進化させたものを紹介します。これ、いろいろなものを組み合わせて作った工具なので名前はまだないのですが、仮にサンドペーパースティックとしましょう。

もともと仕上げに近づくほどサンドーペーパーの活躍が多くなります。そして特に最終工程の、樹脂をシリコーン型から取り出した後の、最後の表面仕上げは今のところサンドペーパー以上に思った感じになるものはありません。しかしサンドペーパーはご存じのようにシート状で柔らかいため、それが長所でもありますが逆に扱いも難しいです。ずっと今までは、適当なサイズに切ったサンドペーパーをまさに手、指でかけていました。あまりに長時間ペーパーかけをして指が(たぶん摩擦熱で)低温火傷のようになったこともあります。しかしそれでも芯材のある棒ヤスリや、ダイヤモンドヤスリなどではできない柔らかい仕上げはサンドペーパーならではの質感です。
昔から何かもっと良い方法はないものかと常にヤスリ系の情報は収集していて、昨年、思いついて写真のようなものを作りました。これはスポンジヤスリを小さくカットして、両面テープで金属ベラ(スパチュラ)に着けたものです。このサンドペーパースティックにより、実は劇的に作業がしやすくなりました。ある程度「削る=形を削ぐ」必要がある場合、芯材がないと(指では柔らかくて)削れません。しかし金属系の棒ヤスリなどでは削る能力は高いけど表面の荒れや細かい曲面まではできません。しかしこのスティックの場合、芯としてスパチュラの硬さがあり、しかしダイレクトに板ヤスリのようにならないようスポンジのクッションがあることで硬さと柔らかさのコントロールができます。なおスパチュラは本来粘土ベラ用で、さらに金属だけの棒だったので、滑り止めにタコ糸をスティックのボディに巻いてにぎりやすくしました。


スポンジヤスリはGodHandさんの「神ヤス」3mmです。粒度は、ピンクのほうが#240で、黄色のほうが#400。ホントは私は今まで#320を最も使うのですが、こも神ヤスには320がないので、前後の粒度で使っています。あ、スポンジヤスリには粘着性はないので、自分で神ヤスに両面テープを貼って、あとからスパチュラの幅に合わせて小さくカットしています。
さてこのスティックの効き目は圧倒的で、非常に使いやすく本当に本当に助かっています。私にとってはまさに画期的な道具になりました。

さらに大発見は1枚目の写真のヤスリの上にある白い直方体です。これが「メラミンスポンジ」です。これまた超・画期的な発見です。
サンドペーパーはある程度使うと粒度が細かくなることと、そもそも削る対象物の破片で目詰まりしてきます。その目詰まりを多少でも避けるために、水を使いながらの「水砥ぎ」をしたりしていたのですがこれもあまり効果的ではなく、どんどんペーパーを代える必要がありました。しかし、このメラミンスポンジ。一見、目詰まりしかたかのように見えるサンドペーパーを、このメラミンスポンジでこする(実際はメラミンスポンジをサンドペパーでこする)と、なんと、ほぼ完全に目詰まりが解消され新品のようなヤスリ表面によみがえります。実際は少しづつ粒度は変化していますが。このことでメラミンスポンジは少しづつ削れていきますが、なぜこんなにに見事にサンドペーパーの目詰まりを解消するのかはわかりません。
これまた、地味ながらチョー、チョー、大発見です。これもヤスリ関連の動画をいろいろ見ている中で、この事を紹介している方を見て知りました。
このサンドペーパースティックとメラミンスポンジの登場により、最終の仕上げ作業が劇的にやりやすく、また時間的にも短縮されたと思います。去年の秋ごろからだったかな。
これが本日の強力兵器ご紹介でした。まだまだいろいろとご紹介したい工具はあるので、順々に紹介したいと思います。そして、ホントはブログではなくサイトの固定ページに工具情報を格納したい思いもあります。これはまた追い追い考えたいと思います。