いつかはネコチョコ

今日はバレンタインデーなのでチョコの話です。
この写真は去年、試作で作ったネコチョコです。その当時のブログでも一度紹介しました。これは通常の樹脂作品と同じ技術で作っていますが、食品用のシリコーンと食品用の粘土を使って、半面づつシリコーン型を作り、溶かしたチョコを流しました。
写真は奥のネコに少し気泡が入り、鼻と耳が欠けてますね。

こちらの写真は1点目と違い、ミルクチョコで作ったものなので少し色が明るいです。また体の向かって右側にうっすらパーティングラインが見えますね。

さらに上記の写真は、右上の白いのが原型です。チョコの場合、表面も滑面が良いかなと思って通常の樹脂作品とは違い表面を滑らかな仕上げにしています。写真右下の2ピースはシリコーン型です。食品用の。そして左上の大きめの四角いシリコーンは、「型の型」です。チョコを作るとしたら、1点づつ作るとあまりに時間がかかりすぎてしまうので、できればシリコーン型がいくつもあり、同時に何個も溶かしたチョコを流せるようにと考えました。しかしいくつも原型から型を作ることは非常に大変なため、「型を作るための型」を作りました。
この考え方は、私が樹脂作品を作る方法を探しまくっていた頃に、もっともベースとなる一連の方法をネットで解説してくれていたある造形作家さんにお聞きした事です。その造形作家さんとは面識も全くなかったのですが、私から連絡をして樹脂造形のことをお聞きするために会いに行き、いろいろ教えていただきました。その時に「たくさん作るときは”型の型”を作っている」と聞いて、このチョコネコで実践してみました。
さてではなぜチョコネコを作ったかというと、私の造形を、より多くの方に身近に感じていただくための方法を模索していて、そのために自分の造形と技術が発揮できてなおかつ「食べられるもの」なら、とても身近に感じらるのではないかと思い、今の設備でできる「ネコチョコ」にトライしたという経緯です。
検討の段階では「ネコのたい焼き」「ネコの人形焼き」「ネコのクッキー」など、焼きものも有力だったんですが、この場合、型を金属にする必要があり、今は見送りました。富山県には金属の型を作る技術などがさかんらしく、見学に行きたいな~とまで思ったのですが。とりあえずシリコーン型で作れるチョコでトライすることにしました。いつかはこのようなネコチョコをハンドメイドマーケットなどでも販売してみたいなと考えてはいます。
しかし実は、そのためにはまだまだ多くのハードルがあります。そもそも自分で作ったお菓子を販売するためには条件があり、作る場所には「菓子製造業の営業許可」 が必要です。これはなかなか高いハードルで、自宅(居住場所)や生活用のキッチンとは分けなければならず、実質的にはほぼ自宅では作れません。これは場所の問題です。また一方、作る「人」にも条件があり、 「食品衛生責任者の資格」が必要です。ただこちらは自治体の保健所などで講習を受ければ取得できるようです。というところまで調べました。
大きな問題は場所ですが、さらに調べると、レンタルキッチンで 「菓子製造業の営業許可」 を取っている所がいくつかは存在しています。なので、そこを1日借りて作ってくれば販売可能なチョコは、不可能ではないということになります。
しかし、そもそもチョコ作りそのものの勉強もしなければなりません。お菓子作りとしてのチョコも非常に奥深いものがあるので。そのような状況で、まだ、すぐにはネコチョコ作りまでは到達しません。しかし、情報はだいたいわかってきているので遠くないいつか、ぜひネコチョコを作って販売してみたいと考えています。私もチョコ好きなので、かわいいネコチョコいろいろ作ってみたいです。