18「観察中です」茶トラ白版

●前後10cm X 幅3cm X 高さ7.5cmくらい。樹脂製。目はステンレス球。

猫フィギュア作品「観察中です」の着彩シリーズ。茶トラ白バージョンです。
あなたを机の上から観察しています。今日の調子、今の気分、体調。変わった事はないか。穏やかであるといいなと思って。

白バージョンのボディに対し、ベースをアクリル絵具、毛並みを色鉛筆で着彩しました。茶トラ白にもさまざまなタイプがありますが、今回は色味の淡く明るい茶トラです。明るい茶トラはシマシマが薄いケースが多く、そのあいまいなニュアンスが非常に難しかったです。仕上げはマットのトップコートを吹き付けています。

「着彩シリーズ」は、今後も他のボディや別の柄も増やしていきたいと思っています。

茶トラ白は、シマシマの柄が薄めであいまいで、シマなのかどうかわからないくらいのことが多いらしく、そのあいまいな模様を描くのが難しかったです。私が昔飼っていたミオはこの茶トラ白ですが、まさにシマはあまり感じなくて、全体的に茶色い感じで、しかし単一の茶色ではない、というこれまた複雑な柄でした。そのあいまいな感じをなるべく表現することを意識しました。

茶トラ白の尻尾の先端は、サバトラがたいてい濃い色になるのとは逆に、たいていは先端が明るい色になるらしいです。実際は白になることが多いみたい。しかし茶トラ白はそうだけど、全身茶トラだと、そこまで明るい先端にはならないことが多いようです。

白い部分の毛並みの表現はひとつの難所です。今回は白(実際はアクリル絵具でウォームグレーにしている)のところはベースの色を生かして、細くて薄い線で描いていきました。

このようにシマがあいまいで、しかし単一色ではもちろんない、という猫の毛のデリケートさが難しいところです。